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生きたプロジェクトを題材とした演習

  • 木村 大
  • 2012年度(第1期生)

Profile

所属先
国土交通省総合政策局 政策課 企画専門官
最終学歴
早稲田大学法学士取得
派遣先
【1年目】ロンドン大学スクールオブエコノミクス都市計画学
【2年目】ユニバーシティカレッジロンドン運輸および都市計画
派遣期間
2012年10月〜2014年7月
ロンドンセントパンクラス駅前にて授業
ロンドンセントパンクラス駅前にて授業
カールスルーエにて(クラスメイトとドイツへフィールドトリップ)
カールスルーエにて
(クラスメイトとドイツへフィールドトリップ)
Q1
今回の研究テーマを、ご紹介ください。

旧運輸省に入省後、陸、海、空の交通分野の行政を経験した中で、交通単体だけではなく、まちづくり、社会問題及び産業政策とも交通政策が密接に関連していることを痛感してきました。特に都市のマスタープランに置ける位置づけは欧州の都市では大きな柱の一つであり、とりわけ2000年の市長公選制導入以降Planningの政治的ツールとしての重要性が増しているロンドンにて社会問題等への政治的回答となる都市マスタープラン及び環境政策・社会政策と密接に関連する交通政策についてのシナジーについてより探求するため、本フェローシップに志望しました。

Q2
この留学で、主にどのようなことを行ってこられたのか、簡単にお答えください。

1年目のLSEにおいては都市政策を専攻し、社会学、政治学、経済学の多様な視点からの都市のマスタープラン作りについて、Social Housing等が密集する地域で実際に住民にインタビューし既存のArea Action Planの問題点を探求するなどプランニングと政策課題解決の関係について課題解決型の演習等を行いました。2年目は、UCLにおいて交通都市政策を専攻し、交通政策と都市政策との接点、社会政策、経済政策、環境政策としての交通政策の多面的役割などを、日本や発展中の都市と欧州の経験を比較しつつ実際の生きたプロジェクト等を題材とした演習等を行っています。また、UCLの学生オーケストラにも参加し、学部生に交じってのオーケストラ公演やオペラ公演などの貴重な経験をすることができました。

Q3
国際フェローシップについての評価

社会人になってしまえば「何をしてもよい」と言われる機会はそうそうありません。むしろ言われれば何をすべきか悩んでしまうことの方が多いかと思います。私も応募の際は漠然と、英国の計画学を学べば日本の都市問題解決の参考になるのではないか?との気持ちで応募致しましたが、当初決めていなかった2年目の学校の選択は1年目の経験からはっきりした「これをロンドンで学ばなければならない」という使命感からより交通に特化した学部を自由に選択させて頂きました。まさにこの柔軟性が、2年間という限られた機会をより最大限、能動的、効果的に生かせる本国際フェローシップの最大の特色でありメリットです。

Q4
日本に戻ってきてから、この留学の成果を、
どのように生かそうとお考えか、お答えください。

もちろん、この2校の修士課程で学んだことは直接的に日本の課題解決のために当てはまる訳ではありません。特にPlanningと社会問題、コミュニティ形成との密接な関係については、日本での位置づけとはかなり異なっています。一方、特に国際的な都市間の競争が激化する中では、各々の都市が抱える課題も似通ってきている部分も否めません。大きな収穫は、土地利用規制のために計画があるのではなく、都市の社会的な問題解決のためのツールとしての計画という枠組みを再認識できたことです。これまでの多様な国籍の同級生との交流を糧にしつつ、これらの貴重な経験を今後の都市問題の解決に実際の行政の場で生かしてゆきます。