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「現代アメリカの東アジア戦略」研究成果の波及を目指す

  • 森 聡
  • 森 聡
  • 2013年度(第2期生)

Profile

所属先
法政大学法学部国際政治学科教授
最終学歴
東京大学大学院 法学政治学研究科
派遣先
米ジョージワシントン大学シグール・アジア研究所客員研究員及びプリンストン大学ウッドロー・ウィルソン・スクール客員研究員
派遣期間
2013年6月〜2015年3月
国務省政策企画室にて
国務省政策企画室にて
ワシントンDCのシンクタンク主催のシンポジウムにて
ワシントンDCのシンクタンク主催のシンポジウムにて
Q1
今回の研究テーマを、ご紹介ください。

研究テーマは、現代アメリカの東アジア戦略です。より具体的にいえば、「リバランス」の名で知られるオバマ政権における対アジア政策は、どのような目標を目指し、いかなるアプローチの下で推進されているのか、また、それが東アジアの安全保障環境にいかなる影響を及ぼしているのか、そうした側面を明らかにすることによって、中国の台頭が「平和的変更」を導く可能性と限界について分析する、という課題に取り組んでいます。

Q2
この留学で、主にどのようなことを行ってこられたのか、簡単にお答えください。

アメリカの現政権の対外政策や国防政策という、「動く標的」を捉えていくのが研究課題のため、首都ワシントンDCのジョージワシントン大学シグール・アジア研究所に、客員研究員として在籍しました。ワシントンでは、大学のみならず、シンクタンクを舞台に、最先端の政策課題に関して日々論議が交わされています。

公開のシンポジウム、非公開のワークショップ、ラウンドテーブルでの講演、さらには研究報告を通じて、シンクタンクの政策専門家や米政府関係者らと意見交換を行い、アメリカの対外政策や国防政策の背後にある考え方を正確に理解するため、積極的に研究活動をを行いました。

このほか、ジョージワシントン大学の授業に参加し、教授陣の専門知識や分析手法などを学びました。研究活動の後半には、プリンストン大学ウッドロー・ウィルソン・スクールから客員研究員の身分をいただき、同大学院が主催した会議に参加したり、同大学に所蔵されている史料を収集したり、さらには第一線の研究者らとの意見交換や議論を行うことができました。

また、現代アメリカに示唆を与える1970年代のアメリカにおける対外政策や国防政策に関する第一次資料を、米国立公文書館やニクソン大統領図書館に出向いて収集することもできました。

Q3
国際フェローシップについての評価

国際フェローシップは、在外研究を行う研究者に、大きな安心を与えてくれます。事務局の皆さまには、こちらの相談事にきめ細かく対応していただき、私の研究活動の幅は確実に広がりました。手厚い支援は、家族を伴って渡米した私にとって非常に心強いものでした。1年10ヵ月にわたる在外研究中、公私両面において安心して過ごすことができたのは、国際フェローシップがあってこそだと、深く感謝しています。

また、渡航する前、同期のフェロー同士が顔を合わせる機会が設けられるなど、ネットワーキングの面でも支援をいただきました。私は第2期のフェローですが、1期7名程度という「所帯の狭さ」は、同期のみならず、期を超えたつながりを築き上げていく上でも、大きな強みになると期待しています。

Q4
日本に戻ってきてから、この留学の成果を、
どのように生かそうとお考えか、お答えください。

私の研究の成果は、「オバマ政権の東アジア政策と中国」「アメリカの国防政策におけるネット・アセスメントと競争戦略」「アメリカのグランド・ストラテジー」といったサブ・テーマに分解できるので、これらを英文学術誌への論文投稿や研究会報告といった形で発表し、日本における政策・戦略の研究のみならず、欧米での政策論議にも一石を投じることができればと考えています。