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カナダで得た学びを日本の福祉の現場に

  • 二木 泉
  • 二木 泉
  • 2014年度(第3期生)

Profile

所属先
介護福祉士・国際基督教大学ジェンダー研究センター準研究員、NPO法人サポートハウスじょむ事務局長
最終学歴
国際基督教大学大学院行政学研究科修士課程修了
派遣先
トロント大学ファクター・インウェンタッシュ社会福祉大学院修士課程
派遣期間
2014年8月〜2015年8月
トロント大学のキャンパスにて。ここに大学院生用のデスクをもらっています。
トロント大学のキャンパスにて。ここに大学院生用のデスクをもらっています。
ハロウィンで近所をまわっている時の様子
ハロウィンで近所をまわっている時の様子
Q1
今回の研究テーマを、ご紹介ください。

介護や福祉を担う人材が疲弊しないで働き続けるために、どのような支援が有効なのか日々研究しています。現在の日本の福祉の現場は、人手不足と過酷な労働環境が問題になっており、疲弊し離職する人が後を絶ちません。資格取得後のワーカーへの支援もほとんどない状況です。その現状に危機感を覚え、現在は10年後、20年後の未来を見据えた上で、燃え尽きないで安心して働き続けることができる労働環境と仕組みについて勉強しています。

Q2
この留学で、主にどのようなことを行ってこられたのか、簡単にお答えください。

トロント大学の社会福祉大学院にて2年間の社会福祉修士のプログラムを履修し勉強しています。社会構造を理解する理論的学びから、社会福祉組織の運営の実践的方法論まで、幅広く学んでいます。

特に社会福祉組織運営に関わる人材育成、スーパービジョンの方法論、職場の環境整備、プログラム評価と実施、リーダーシップ論などを重点的に学んでいます。また実習という形で、約3ヵ月間現地の社会福祉組織の中に入り、実践的な面でも学んでいます。

Q3
国際フェローシップについての評価

社会的に解決したい課題を研究するため、女性が単身で2人の子どもを連れ、仕事を辞めて留学する。一度は自分でも無理かなと思ったこともありましたが、この国際フェローシップにより実現しました。1年目は子どもと3人で渡加、2年目には夫も合流し4人での生活となりました。そんな環境の中、家族がいても経済的な不安がなく研究を行える支援の内容は、本当に貴重です。

今回、このフェローシップにより学びの機会を得たことは、私の研究テーマである福祉分野への貢献だけでなく、私と家族の今後の人生にとても大きな意味を持つと感じています。

Q4
日本に戻ってきてから、この留学の成果を、
どのように生かそうとお考えか、お答えください。

カナダでは社会福祉分野で働くワーカーに対し、安心・安全な環境で働くための様々な取り組みがなされています。これらの仕組みや考え方を、日本の福祉の現場に紹介していきたいと考えています。

例としてはスーパービジョンがあります。カナダではソーシャルワーカーにスーパービジョンが義務づけられており、ワーカーの能力向上、燃え尽き、離職防止のツールとして利用され、スーパーバイザーの育成も盛んです。カナダの職員の心身を守り、離職を防止する考え方やノウハウは、今後きっと日本でも役に立つと考えています。