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2015年度フェロー(第4期生)紹介

家 研也

所属先
三重大学大学院医学系研究科リサーチアソシエイト
最終学歴
千葉大学・医学部医学科卒業
派遣先
ピッツバーグ大学家庭医療指導医養成フェローシップ、モナッシュ大学総合診療フェローシップ
派遣期間
2015年4月~2017年4月

研究テーマ

家庭医療・総合診療のファカルティーディベロップメント

子供のころに素晴らしいかかりつけ医と出会った経験から医師を志す。医学部卒業後、自らの患者としての体験から呼吸器科医となるが、さらに全人的な医療を提供できるかかりつけ医としてのトレーニングを積むべく家庭医療・総合診療分野へ転向する。これまで臨床業務以外に、地域基盤型医学教育の実践・啓発活動や、医師の診療の質に関する研究を行なってきた。国際フェローとしては、米国の医療の質を向上させてきたファカルティーディベロップメント(医療分野の人材・組織育成の取り組み)を主な研究テーマとする。また同分野の基盤の一つである集団へのアプローチを学ぶため、同大学公衆衛生学修士課程へも在籍予定である。家庭医療・総合診療分野のファカルティーディベロップメント充実を通じて、日本の医療の質向上に貢献したいと考えている。

岡野 可南子

所属先
東京都環境局総務部環境政策課 国際環境協力係
最終学歴
神戸市立外国語大学第二部英米学科卒業
派遣先
ロンドン大学キングズカレッジロンドン 修士課程
派遣期間
2015年7月~2017年7月

研究テーマ

気候変動分野における都市間連携について

人々の生活に身近な利益をもたらす、国や文化を超えた交流に携わりたいと学生時代から強い思いを抱いており、2011年より東京都で環境分野の仕事に携わる。東京都では気候変動分野での都市間連携の推進、アジア都市との大気汚染技術協力事業等に従事している。国際フェローとしては、気候変動分野におけるより効果的な都市間連携の在り方を見出すために、都市における先駆的な気候変動対策や都市間連携について調査し、比較研究することを目指す。研究活動は、都も参加する世界大都市気候先導グループ(C40)等と協力して進める。帰国後は各都市の政策運営にメリットをもたらす都市間連携のあるべき姿を目指し、都の環境施策推進に貢献していきたい。

小野 裕一朗

所属先
総務省自治財政局財政課・主査
最終学歴
東京大学法学部卒業
派遣先
ロンドンスクールオブエコノミクス 公共政策MPAプログラム 修士課程
派遣期間
2015年7月~2017年7月

研究テーマ

地域社会のサステイナビリティ実現に資する政策分析・マネジメントの研究

2009年総務省に入省。島根県に赴任し、全国に先駆けて過疎対策に取り組んできた現場の最前線で、UIターン者の増加に向けた企画立案に取り組んだ。また、総務省では、外国人住民の住民登録制度の導入、全国の自治体が一定の行政サービスを提供するために必要な財源を保障する地方財政計画の作成など、地方行財政制度の立案に携わった。
国際フェローシップでは、先進国共通の課題である人口減少と高齢化という課題に直面している日本の地域において公共部門が求められた役割を発揮するために、政策効果の経済学的分析や効果的なマネジメント等を主なテーマとして研究を行いたい。

川本 祐一

所属先
東京パブリック法律事務所三田支所 弁護士(平成26年末退所)
最終学歴
東京大学大学院総合文化研究科 修士課程修了
派遣先
コロンビア大学ロースクール(法学修士,LL.M.)
派遣期間
2015年7月~2016年7月
著書
1.(共著)『震災の法律相談』
2.(共著)『Q&A渉外家事ケーススタディ:離婚・子ども・ハーグ事案の実務』

研究テーマ

持続可能かつ有益な移民受け入れを可能にする移民政策・支援のあり方

多くの民族が共生するカナダで10代を過ごした経験などから、移民の権利や受け入れのあり方に関心を持つようになった。民間企業勤務を経て、日本に住む移民の権利を直接的に守ることができる弁護士の仕事を選択し、主に司法の現場で移民の権利保障に向けた活動をしてきた。現在、日本では労働力の確保や国際競争力の維持等を目的として移民の受け入れ拡大が検討されているが、移民受け入れのあり方や制度は今まで十分に議論されておらず、結果として日本は移民に優しい社会であるとは言えない。弁護士として、入国管理関連、労働、家事など移民が問題を抱える多くの分野で事件を担当し、非正規滞在者の収容等に関して政策提言を行ってきた経験から、移民の多くが抱えている問題の抜本的な解決のためには、効果的な政策提言を通じた包括的な移民政策の形成や、法的支援に限定されない様々な種類の支援の連携が必要であることを痛感した。日本の移民政策の改善や移民の権利保障の推進に寄与するために、国際フェローシップを通じて、移民法や移民政策、政策形成の方法論といった知識を体系的に学んだ上で、移民に関与する国外の機関においてアドボカシーや移民支援に携わる現場で経験を積みたい。

久保 浩平

所属先
一般社団法人 日本経済団体連合会 環境本部
最終学歴
東京大学法学部卒業
派遣先
スタンフォード大学ロースクール
派遣期間
2015年7月~2016年6月

研究テーマ

法と経済学を通じた規制的手法、経済的手法、自主的取組みの比較検証

2006年に日本経済団体連合会に入局後、産業本部で規制改革、総務本部で公益法人改革の対応を担当。2012年からは、日本企業の世界最高水準の省エネ技術の活用を後押しすることで世界に貢献したいと考え、環境本部に所属。業界毎に自ら温暖化対策に関する目標を主体的に設定して取り組む自主行動計画(現:低炭素社会実行計画)の推進に携わる。また、日本企業の省エネ技術・製品の普及を通じ、経済成長著しい途上国からの排出抑制・エネルギー効率の改善を企図する政策提言を行うとともに、気候変動に関する国際交渉にも携わり、技術を通じて環境と経済の両立を図るために取組む。国際フェローシップでは、第一に、法制度等が企業行動に及ぼす影響に関する学術的な知見を蓄えるため、米国の法科大学院で法と経済学をはじめとする諸分野を学ぶ。第二に、これを応用し、規制的手法、経済的手法、自主的取組みのそれぞれの長所・短所を比較することを通じ、望ましい政策のあり方を検証することを目指す。

久保田 康彦

所属先
大阪大学大学院医学研究科・公衆衛生学教室・大学院生
最終学歴
大阪大学医学部医学科卒業
派遣先
ミネソタ大学公衆衛生大学院
派遣期間
2015年8月~2017年8月

研究テーマ

循環器疾患に対する公衆衛生学的アプローチ

人を助ける仕事に就きたいという思いから医師を志し、2007年に大阪大学医学部を卒業後、循環器外科医として臨床および研究に従事してきた。この経験から、救命できたとしても、心臓や脳が大きなダメージを受けたために社会復帰できないケースも多く、それに伴う生産性の低下、医療費の増大は国にとって大きな負担となることを次第に自覚するようになった。この問題を解決すべく、公衆衛生の分野に踏み込んだ。研究、政策立案を行うことで社会全体を「健康」へと導き、死亡率を低下させるばかりか人口に対する健康な人の割合を増加させ、国全体の生産性の向上および医療費の削減を目標とする。国際フェローとしては、公衆衛生大学院にて疫学、健康政策学、予防医学などを体系的に身に着けることを目指す。

橋本 直子

ACTIVITIES

所属先
国際移住機関(IOM)駐日事務所 プログラム・マネージャー
最終学歴
オックスフォード大学大学院修士課程修了(難民学)
派遣先
サセックス大学院
派遣期間
2015年8月~2017年8月
著書
1.(共著)『難民・強制移動研究のフロンティア』
2.(共著)『世界の現場で僕たちが学んだ『仕事の基本』』
※著書について筆者(橋本)が受け取る印税は、元同僚の遺志を継いで設立された「(故)熊代由紀子マラリア撲滅基金」に全額寄付されます。

研究テーマ

日本への難民の第三国定住:欧州諸国との比較研究

学生時代に行った難民の孤児を対象としたボランティア活動をきっかけとして、世界における難民・避難民問題に目覚めて以来、約15年に亘り一貫して、移動を強いられた人々の人権保護と支援の分野で主に実務家として、外務省、国際移住機関(IOM)、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)などで勤務してきた。特に2007年からは、日本における外国人支援や移民政策に直接的に関わり、「第三国定住難民受け入れパイロット事業」にも携わっている。日本のように、一般的には「難民保護に消極的な国」と思われている国が第三国定住を開始したのは非常に画期的であったが、日本の第三国定住事業はまだ開始したばかりで今後更なる発展の余地がある。国際フェローとしては、主に欧州における難民の第三国定住施策について研究を行い、本分野における日本と諸外国の双方向での情報共有・情報発信、ひいては世界における難民の第三国定住の拡充に寄与したい。

水野 真司

所属先
国土交通省自動車局安全政策課・課長補佐
最終学歴
一橋大学経済学部卒業
派遣先
シンガポール国立大学リークアンユー公共政策大学院 修士課程
派遣期間
2015年7月~2017年5月

研究テーマ

公共交通体系について便益や維持・負担に関する考察も含むアプローチを実施

2007年に国土交通省に入省してから、公共交通ネットワークの構築の重要性に最も関心と危機感を持ってきた。現在我が国では、少子高齢化や人口偏在、モータリゼーションの進行などにより、特に地方都市部や過疎地においては公共交通網の衰退が顕著である。公共交通をめぐる問題は、地方都市部や過疎地に焦点があてられることが多い一方、大都市部においても存在しており、大都市部・地方都市部・過疎地それぞれにおける問題を特定し、適切な対処をとる必要がある。しかし、これまで我が国では、国一律の対応を適用して公共交通を運行してきた。そのため、すぐにでも真に必要な公共交通体系の構築をしなければ、現在の公共交通をとりまく課題や状況はますます悪化する可能性がある。国際フェローとしては、現状の公共交通をとりまく課題に対処するための政策の企画・立案能力を高めることを目的として、留学を通して公共交通政策に長けている国の海外機関での教育による能力を身につけ、負担を意識した適切な公共交通網の形成に貢献することを目指す。